ラガマフィンを家族に迎えようとしているあなた。
ふわふわの被毛と人懐っこい性格に心を奪われているかもしれませんが、この猫の寿命について正確な情報を得ているでしょうか。
ラガマフィンの平均寿命は10歳から13歳です。
猫全体の平均寿命が14歳から15歳であることを考えると、明らかに短い数字です。
大型で長毛、そしてペルシャの血を引くこの品種には、飼い主が知っておくべき病気のリスクやデメリットがいくつも存在します。
ラガマフィンの値段は決して安くありません。
それなのに寿命が短いとなれば、譲りますという形で手放す飼い主や、売れ残りとして扱われる個体が出てくるのも無理はないのです。
でかい体が生み出す関節や心臓への負担、性格が悪いわけではないのに飼いにくいと感じる理由、そして避けられない病気との闘い。
この記事では、ラガマフィンの寿命を巡る厳しい現実と、それでもこの猫を最後まで幸せに看取るために必要な覚悟と知識をお伝えします。
- ラガマフィンの平均寿命が一般的な猫より短い理由
- 寿命を縮める3つの要因と遺伝的リスク
- 15歳以上生きるための5つの具体的な健康管理法
- かかりやすい病気と生涯医療費の現実
ラガマフィンの寿命は本当に短い?平均年齢の現実
ラガマフィンを飼おうと考えている方が最初に直面する厳しい事実が、この猫種の寿命の短さです。
かわいらしい見た目に惹かれて迎え入れたものの、思ったより早く別れが訪れる可能性があることを、飼い主は覚悟しておく必要があります。
| 猫の種類 | 平均寿命 | 備考 |
|---|---|---|
| ラガマフィン | 10~13歳 | 大型種・遺伝性疾患あり |
| 一般的な猫 | 14~15歳 | 雑種含む全体平均 |
| 長寿傾向の猫種 | 15~18歳 | アビシニアンなど |
一般的な猫より2~3年も短い…その理由とは?
ラガマフィンの平均寿命は10歳から13歳とされています。
一方、日本で飼育されている猫全体の平均寿命は14歳から15歳です。
つまり、ラガマフィンは一般的な猫と比べて2年から3年ほど寿命が短いのです。
この差はどこから生まれるのでしょうか。
主な理由は3つあります。
大型猫種特有の身体的負担
ラガマフィンは成猫になると、オスで6キロから9キロ、メスでも4.5キロから7キロに達する大型猫です。
この体の大きさが、心臓や関節に慢性的な負担をかけ続けます。
人間でも肥満の方が心臓病のリスクが高いのと同じ理屈です。
しかもラガマフィンは完全に成熟するまでに3年から4年もかかる晩熟型の品種。
成長期が長いということは、それだけ骨格や臓器の形成に時間がかかるということであり、その間の栄養管理を誤ると将来の健康に大きな影響が出ます。
ペルシャ系の遺伝的リスク
ラガマフィンはラグドールから派生した品種ですが、その成立過程でペルシャ猫の血が導入されています。
ペルシャ猫は美しい長毛を持つ一方で、多発性嚢胞腎や心臓病といった遺伝性疾患を抱えやすい品種として知られています。
ラガマフィンもこの遺伝的なリスクを受け継いでおり、後述する肥大型心筋症や多発性嚢胞腎の発症率が、雑種の猫と比べて明らかに高いのです。
人間年齢に換算すると…
ラガマフィンの13歳は、人間でいえば68歳程度に相当します。
決して長生きとは言えない年齢です。
一方、猫全体の平均寿命である15歳は人間の76歳に相当しますから、その差は歴然としています。
| 猫の年齢 | 人間年齢換算 | ラガマフィンの状態 |
|---|---|---|
| 7歳 | 44歳 | 中年期・定期検診が必要 |
| 10歳 | 56歳 | 高齢期の入り口・病気リスク上昇 |
| 13歳 | 68歳 | 平均寿命・介護が必要な場合も |
| 15歳 | 76歳 | 長生き・適切な管理の成果 |
「うちの子は大丈夫」と思っていた飼い主の後悔
ラガマフィンを飼っている方の中には、この寿命の短さを知らずに迎え入れた人も少なくありません。
ペットショップでは「穏やかで飼いやすい」という長所ばかりが強調され、遺伝性疾患や短命のリスクについて十分な説明がないまま販売されているケースも多いのです。
予想より早く訪れる老化のサイン
ラガマフィンは7歳を過ぎると、急速に老化のサインが現れ始めます。
活動量が減る、毛艶が悪くなる、食欲にムラが出る。
こうした変化を「年齢のせい」と見過ごしていると、実は重大な病気が進行していたというケースがあるのです。
特にラガマフィンは痛みを隠す傾向が強い猫種です。
穏やかで人懐っこい性格ゆえに、飼い主に心配をかけまいと体調不良を我慢してしまいます。
気づいたときには手遅れだった、という後悔の声が後を絶ちません。
大型種ならではの見落とされがちなリスク
ラガマフィンは体が大きいため、少しくらい太っても「骨格がしっかりしているから」と油断しがちです。
しかし1キロの体重増加が、人間でいえば10キロ以上の負担増に相当することを理解している飼い主は多くありません。
肥満は心臓病、糖尿病、関節炎のリスクを何倍にも高めます。
適切な管理で15歳以上生きる個体もいますが、それは飼い主が寿命を延ばすための努力を怠らなかった結果なのです。
ラガマフィンの寿命が短くなる3つの理由
ラガマフィンの寿命が短い背景には、品種として避けられない構造的な問題があります。
ここではその具体的な理由を3つに分けて解説します。
飼い主がこれらを理解していないと、知らず知らずのうちに愛猫の命を縮めてしまうことになります。
大きな体が心臓と関節を壊していく…
ラガマフィンの体重は、オスで平均6キロから9キロ、個体によっては10キロを超えることもあります。
この大きな体を支え続ける心臓と関節には、小型猫とは比較にならないほどの負担がかかっています。
心臓への慢性的な負荷
大型猫の心臓は、体格に見合った血液を全身に送り続けなければなりません。
人間でも肥満の方が心臓に負担をかけるように、猫も体が大きければ大きいほど心筋に過度なストレスがかかります。
ラガマフィンは肥大型心筋症という遺伝性の心臓病を発症しやすい品種ですが、この病気は体重が重いほど進行が早まります。
適正体重を維持できていない個体は、7歳を待たずに心不全の症状が現れることもあるのです。
関節炎の発症と悪循環
大型猫は高齢になると、ほぼ確実に関節に問題を抱えます。
ラガマフィンも例外ではありません。
関節が痛むと運動量が減り、運動量が減ると筋肉が落ちて体重が増え、体重が増えるとさらに関節への負担が大きくなる。
この悪循環が寿命を確実に縮めていきます。
関節炎は初期段階では気づきにくい病気です。
キャットタワーに登らなくなった、段差を避けるようになった、グルーミングの頻度が減ったといったサインを見逃さないことが重要です。
ペルシャから受け継いだ「遺伝の呪い」
ラガマフィンの血統にはペルシャ猫が含まれています。
ペルシャ猫は美しい長毛と優雅な見た目で人気の品種ですが、同時に多くの遺伝性疾患を抱えていることでも知られています。
ラガマフィンもこの遺伝的リスクから逃れることはできません。
多発性嚢胞腎(PKD)のリスク
多発性嚢胞腎は、腎臓に液体の入った袋(嚢胞)が無数にでき、正常な腎組織を圧迫して機能を奪っていく進行性の病気です。
この病気はペルシャ猫において、かつては40パーセント近い個体が保有していたとされる遺伝子変異が原因です。
ラガマフィンにおけるPKDの保有率は、近年の遺伝子検査の普及により低下していますが、ゼロではありません。
発症すると根治は不可能で、慢性腎不全へと進行し、平均7歳頃から症状が現れ始めます。
肥大型心筋症(HCM)の高い発症率
肥大型心筋症は、心臓の筋肉が異常に厚くなり、血液を送り出す機能が低下する病気です。
ラガマフィンの近縁種であるラグドールでは、MYBPC3という遺伝子の変異が原因でHCMを発症することが分かっています。
ラガマフィンにおけるこの遺伝子変異の保有率は約1.7パーセントとされており、ラグドールの3.0パーセントよりは低いものの、雑種猫の0.2パーセントと比較すれば8倍以上のリスクがあります。
変異遺伝子を2つ持つ個体は1歳から2歳という若齢で重篤な心不全を起こし、突然死に至るケースもあるのです。
| 猫種 | HCM変異保有率 | リスク評価 |
|---|---|---|
| ラガマフィン | 1.7% | 中程度 |
| ラグドール | 3.0% | 高い |
| 雑種猫 | 0.2% | 低い |
運動嫌い×食欲旺盛=寿命を縮める生活習慣
ラガマフィンは穏やかで人懐っこい性格が魅力ですが、裏を返せば活発に動き回るタイプではありません。
この運動不足の傾向が、食欲旺盛な性格と組み合わさることで、肥満のリスクを極端に高めています。
自発的に動かない性格
ラガマフィンは狩猟本能が弱く、一日の大半を寝て過ごします。
キャットタワーを設置しても積極的に登らない、おもちゃに興味を示さない個体も珍しくありません。
飼い主が意図的に遊びの時間を作らない限り、運動量はほぼゼロに近くなります。
運動不足は筋肉量の低下を招き、基礎代謝が落ちます。
その結果、同じ量のフードを食べていても太りやすくなるという悪循環が生まれるのです。
飼い主の甘やかしが命を削る
ラガマフィンは甘え上手です。大きな目で見つめられ、鳴かれると、ついついおやつをあげてしまう飼い主は多いでしょう。
しかし、猫が欲しがるだけ食べ物を与える行為は、愛情ではなく虐待に近いと認識すべきです。
肥満になると糖尿病、脂肪肝、尿路結石、呼吸器疾患など、あらゆる病気のリスクが跳ね上がります。
体重管理ができていないラガマフィンの寿命が、平均よりさらに短くなるのは避けられません。
ラガマフィンの寿命を延ばす5つの秘訣
ラガマフィンの平均寿命は10歳から13歳ですが、適切な健康管理を徹底すれば15歳以上生きることも十分可能です。
ここでは寿命を延ばすために飼い主が実践すべき5つの具体的な方法を紹介します。
年2回の健康診断で「突然死」を防ぐ
ラガマフィンは遺伝性疾患を抱えやすい品種です。
しかも厄介なことに、肥大型心筋症も多発性嚢胞腎も、初期段階ではほとんど症状が現れません。
飼い主が異変に気づいたときには、すでに手遅れということも珍しくないのです。
若齢期から始める定期検診
ラガマフィンを迎えたら、生後6か月の時点で一度、遺伝子検査を受けることを強く推奨します。
PKD1遺伝子やMYBPC3遺伝子の変異を持っているかどうかを早期に把握しておけば、その後の検診頻度や注意すべき症状が明確になります。
遺伝子検査で異常がなくても、7歳以降は半年に1回のペースで血液検査と心臓エコー検査を受けることが理想です。
特に心臓エコーは、聴診だけでは発見できない初期の心筋肥大を捉えることができます。
腎機能の定期チェック
PKDのリスクがある個体は、腎機能を示すBUN、クレアチニン、そしてより早期に異常を検出できるSDMAという指標を定期的にモニタリングする必要があります。
腎臓病は症状が出てからでは進行を止めることが難しいため、数値の変化を見逃さないことが命綱になります。
検診費用は1回あたり1万円から2万円程度かかりますが、これをケチって突然の高額医療費に直面するよりは、はるかに経済的です。
体重管理は「命」の管理…毎週測定を習慣化
ラガマフィンの適正体重は、オスで6キロから9キロ、メスで4.5キロから7キロです。
しかしこの数字はあくまで目安であり、個体の骨格によって理想体重は異なります。
重要なのは、愛猫の適正体重を把握し、それを維持し続けることです。
ボディコンディションスコアの活用
体重計の数字だけでなく、ボディコンディションスコア(BCS)という評価基準を使いましょう。
BCSは猫の体型を9段階で評価する指標で、理想は4から5です。
愛猫を真上から見たとき、ウエストのくびれがあるか。
横から見たとき、お腹が垂れ下がっていないか。肋骨を触ったとき、薄い脂肪の下に骨が感じられるか。
これらのチェックを毎週行い、体重と合わせて記録してください。
肥満が引き起こす病気のリスク
肥満は万病のもとです。
心臓への負担が増えれば肥大型心筋症の進行が早まり、関節への負担が増えれば変形性関節症を発症します。
糖尿病のリスクは3倍から5倍に跳ね上がり、麻酔を伴う手術が必要になった際の死亡リスクも高まります。
逆に適正体重を維持できている個体は、病気のリスクが大幅に低下し、結果として寿命が延びるのです。
「欲しがるだけあげる」は虐待と同じ
ラガマフィンは食欲旺盛な個体が多く、フードを与えればいくらでも食べます。
しかし猫には満腹中枢の働きが鈍い傾向があり、自己管理はできません。
食事の量をコントロールするのは、完全に飼い主の責任です。
適切な給餌量の計算
フードのパッケージに記載されている給餌量は、あくまで目安です。
ラガマフィンのように運動量が少ない猫の場合、推奨量の8割程度に抑えるべきケースも多いです。
理想は、獣医師と相談しながら愛猫の体重と活動量に応じた給餌量を決定することです。
そして一度決めた量は厳格に守り、おやつは1日の総カロリーの10パーセント以内に抑えてください。
高タンパク・低炭水化物のフード選び
ラガマフィンのような大型猫には、筋肉量を維持するために高品質な動物性タンパク質が必要です。
原材料の最初に肉や魚が記載されているフードを選び、穀物が主原料のものは避けましょう。
また、心臓の健康維持にはタウリンが、腎臓の保護にはオメガ3脂肪酸が重要です。
これらの成分が十分に含まれているフードを選ぶことで、遺伝性疾患のリスクを少しでも軽減できます。
運動させるのも飼い主の責任
ラガマフィンは自発的に運動するタイプの猫ではありません。
放っておけば一日中寝て過ごします。
だからこそ、飼い主が意図的に遊びの時間を作り、運動を促す必要があるのです。
1日15分の遊び時間を確保
最低でも1日に15分、できれば朝晩合わせて30分は、猫じゃらしやレーザーポインターを使った遊びの時間を設けてください。
ラガマフィンは狩猟本能が弱いとはいえ、動くものに反応はします。
ポイントは、猫が息を切らすくらいの運動強度で遊ぶことです。
ただおもちゃを見せるだけでなく、ジャンプさせる、走らせる、といった動きを引き出しましょう。
大型猫用のキャットタワーは必須
ラガマフィンの体重に耐えられる頑丈なキャットタワーを設置してください。
一般的な製品では耐荷重が不足している場合があります。
最低でも10キロ以上の耐荷重がある、大型猫専用の製品を選ぶことが重要です。
また、高齢になると関節に負担がかかるため、段差の低いタワーや、ステップを追加して昇降しやすくする工夫も必要です。
毎日のブラッシングで病気を早期発見
ラガマフィンは長毛種です。毛球症を防ぐためにも、皮膚の健康を保つためにも、毎日のブラッシングは欠かせません。
しかしブラッシングには、それ以上に重要な役割があります。
それは、異変の早期発見です。
触診で体の変化に気づく
毎日ブラッシングをしながら体を触っていると、小さなしこりや腫れ、痛がる部位にすぐ気づけます。
リンパ節の腫れは悪性リンパ腫の初期症状かもしれませんし、お腹の張りは腹水や腫瘍の兆候かもしれません。
また、呼吸の様子や体温、被毛の状態も毎日チェックすることで、わずかな変化を見逃さずに済みます。
コミュニケーションの時間としても重要
ラガマフィンは人との触れ合いを好む猫です。
ブラッシングの時間は、愛猫との絆を深める貴重な時間でもあります。
ストレスの軽減は免疫力の維持にもつながり、結果として寿命の延伸に貢献します。
長毛種の皮膚炎や毛玉による消化器系のトラブルは、適切なブラッシングで防げる問題です
。毎日の習慣として定着させてください。
ラガマフィンがかかりやすい病気と医療費の覚悟
ラガマフィンを飼うということは、高額な医療費と向き合う覚悟を持つということです。
遺伝性疾患のリスクが高いこの品種は、他の猫種と比べて生涯医療費が高額になる傾向があります。
ここでは代表的な病気とその治療費について解説します。
多発性嚢胞腎(PKD)…腎臓が壊れていく遺伝病
多発性嚢胞腎は、ペルシャ系の血統を持つ猫に多い遺伝性疾患です。
ラガマフィンもこのリスクを抱えています。
PKD1遺伝子という特定の遺伝子に変異があると、生まれつき腎臓に嚢胞ができ、年齢とともに数もサイズも増えていきます。
症状と進行パターン
初期段階では無症状です。
嚢胞は超音波検査で生後数か月から確認できますが、腎機能が実際に低下し始めるのは平均して7歳以降です。
症状が現れるのは、腎臓の機能が75パーセント以上失われてからです。
多飲多尿、食欲不振、体重減少、嘔吐といった症状が出た時点で、すでに慢性腎不全のステージ3から4に進行しています。
この段階では余命は数か月から数年程度となり、完治は望めません。
治療法と医療費
PKDには根本的な治療法がありません。できるのは腎不全の進行を遅らせる対症療法だけです。
腎臓病用の療法食、皮下輸液、吸着剤や降圧剤といった薬の投与が中心になります。
月々の治療費は3万円から5万円程度ですが、末期になると入院や集中治療が必要になり、生涯医療費は100万円を超えることも珍しくありません。
しかも最終的には助けられないという現実が、飼い主を精神的に追い詰めます。
肥大型心筋症(HCM)…ある日突然倒れる恐怖
肥大型心筋症は猫で最も一般的な心臓病です。
心臓の筋肉が異常に厚くなり、血液を送り出す能力が低下します。
ラガマフィンはMYBPC3遺伝子の変異により、この病気を発症するリスクが一般の猫の8倍以上あります。
突然死のリスク
HCMの最も恐ろしい点は、無症状のまま進行し、ある日突然倒れることです。
心不全や血栓塞栓症を起こし、数時間のうちに死亡するケースもあります。
特に遺伝子変異を2つ持つ個体は、1歳から2歳という若齢で重篤な症状を示します。
早期発見には心臓エコー検査が不可欠です。聴診だけでは初期の心筋肥大は分かりません。
7歳以降は年に1回、遺伝子変異が確認されている個体は若齢期から半年に1回の心エコー検査を受けるべきです。
治療費と予後
HCMも根治はできません。
ACE阻害剤やベータ遮断薬といった薬で心臓の負担を軽減し、進行を遅らせるのが治療の目的です。
心エコー検査は1回1万円から2万円、薬代は月5千円から1万円程度かかります。
心不全を起こして入院治療が必要になれば、1回で10万円から30万円の費用が発生します。
HCMと診断された猫の予後は個体差が大きいですが、重症例では診断から数年以内に亡くなることも少なくありません。
尿路結石…大型猫ゆえの水分不足が原因
ラガマフィンは大型猫であるにもかかわらず、水をあまり飲まない個体が多いです。
これが尿路結石や膀胱炎のリスクを高めています。
特にオスは尿道が細いため、結石が詰まると命に関わります。
症状と再発率の高さ
頻尿、血尿、トイレで力む様子、トイレ以外での排尿といった症状が見られたら、尿路結石を疑ってください。
完全に尿道が詰まると、24時間から48時間で腎不全を起こし、死亡します。
尿路結石は再発率が非常に高い病気です。
一度発症すると、食事療法や水分摂取の管理を生涯続ける必要があります。
手術費用と予防
尿道閉塞を起こして緊急手術が必要になった場合、アニコム損保のデータによれば平均で約19万2千円の治療費がかかります。
膀胱切開術が必要な場合はさらに高額になります。
予防の基本は水分摂取です。
体重1キロあたり50ミリリットルの水を飲ませることを目標に、ウェットフードを取り入れたり、循環式の給水器を設置したりして工夫してください。
生涯医療費150万円超…その覚悟はありますか?
ラガマフィンを13歳まで飼育した場合の生涯医療費は、健康な個体でも100万円を超え、遺伝性疾患を発症した場合は150万円から200万円に達することもあります。
年齢別の医療費目安
| 年齢 | 年間医療費 | 主な内容 |
|---|---|---|
| 0~1歳 | 5~10万円 | ワクチン、避妊去勢手術、遺伝子検査 |
| 2~6歳 | 3~5万円 | 年1回の健康診断、予防医療 |
| 7~10歳 | 10~15万円 | 半年ごとの検診、初期治療 |
| 11歳~ | 20万円以上 | 慢性疾患の管理、介護費用 |
ペット保険の必要性
ラガマフィンのような遺伝性疾患のリスクが高い品種を飼うなら、ペット保険への加入は必須と考えるべきです。
ただし保険によっては、遺伝性疾患が補償対象外になっている場合もあります。
加入前に約款をよく読み、PKDやHCMが補償されるかを必ず確認してください。
また、保険に入るなら若くて健康なうちに加入することが重要です。
病気が発覚してからでは加入を断られるか、その病気が補償対象外になります。
月々の保険料は3千円から5千円程度ですが、いざという時に数十万円の治療費を補償してもらえる安心感は何物にも代えがたいものです。


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